Enable AI Foundry(EAF)とシャープが開催したセマンティックカメラハッカソン「Semantic Camera で未来を創ろう!」で店舗賞を受賞したのは、フードコートの空席をリアルタイムに可視化するシステムだった。加藤竣氏、みや氏、賀数一世氏の3名がハッカソン期間中に結成したチームで、身近な「座れない」問題をセマンティックカメラで解決する。
「行ってみないと分からない」混雑問題
チーム内の議論で着目したのは、フードコートの混雑問題だ。フードコートに行ったが混んでいて座れない、実際に行ってみないと空き状況が分からず、混雑時には時間が無駄になる。来館者にとって不便なだけでなく、フードコート側にとっても混雑による悪印象は課題になる。
入る前に混雑度が分かればいい。この発想から、空席状況をリアルタイムに見える化するシステムをセマンティックカメラで構築した。
セマンティックカメラを選んだ理由は明快だ。人の顔や映像そのものを使わないためプライバシーに配慮でき、扱うデータ量が少ないためリアルタイム処理に向いている。PoC では実際のフードコートの映像は使えなかったため、オフィスの椅子で代用。スマホをカメラとして使い、サーバー上のファンクションで処理を模擬している。
椅子と人の対応関係まで検知、混雑予測への展開も

こだわったのは、椅子と人を別々に検知するだけでなく、画像上でどの椅子にどの人が座っているかの対応関係を取れるようにした点だ。人が座ると使用中の数値が上がり、空席の状態が API として出力される。ただの在席カウントではなく、具体的にどの席が空いているかを示せる仕組みだ。
今後の展開としては、フードコートに限らずさまざまな場所への応用を見据える。データがシンプルなため、さらに AI で学習させて混雑予測や時間帯別の推奨通知にも発展できる。また、空席検知のカメラを活用すれば、倒れた人の検知にも応用できる。